このブログでも何度かご紹介している石毛直道先生の食エッセイ集です。
新聞コラムの単行本化ということで、1話が見開き2ページで完結する軽快な読み味となっています。
内容としては、アイスクリンから人肉食の話までと様々で、そのルーツやウンチク話をメインに、食文化もろもろへと話が広がっています。
石毛さんの凄いところはやはり、ウンチク話にしても、そういった事をフィールドワークを通じて実際に体験調査してしているところで、ネットでさらっと調べた話とは違うリアリティが伝わってきます。
たとえばミクロネシアのポナペ島でイヌを食べていますが、丸焼きにしたイヌとブタを同時に食べた感想は、イヌはかたいが濃厚なうま味があり、ブタはあっさりとしていたんだそうです。
現地では最高のごちそうといい、そう聞くと旨そうでもあり・・・
最後に本文からひとつおもしろかった話を。
そうめんといえば夏のギフトの定番ですが、二本のサオの間にぐるぐるまかれた様子はテレビなどでよく見かけます。そのサオをかける木製の枠を機(ハタ)とよぶそうで、それが七夕の織り姫伝説とむすびつき、お中元の贈り物にするようになったのだとか。
夏の暑さとそうめんのさわやかなイメージが単純に結びついたと言っても間違えじゃないと思うけど、こういう故事が夏のそうめんを定番付けたと考えるのもおもしろい。
というか、われわれが忘れかけたこういうルーツを逆に販促に使ってもいいのでは?
「七夕は 星に願いをアーメンソーメン冷やソーメン」うゎ・・・
『ニッポンの食卓』
石毛 直道
平凡社 2006-03-21
そういえば沖縄では炒めて食べるチャンプルが主流のようですが、本州より暑いことを考えば、われわれのそうめんと食べ方が違うのは変な話です。
ですが、本文によると、そうめんは朝鮮半島には伝統がないことから、中国東南部より南回りの海路で伝来したと推定され、また中国では冷たくして食べるという習慣はないそうで、
つまり海路で沖縄にも伝わったそうめんは、その風土になじんで中国とおなじく炒めて食べる習慣が好まれ伝わったと考えれば筋が通りそうです。
そうでもない?まあ楽しいからいいんです。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


